お正月にお餅をのどに詰まらせて窒息するというニュースを耳にします。
人はなぜお餅をのどに詰まらせるのか。
なぞを解く1冊の本を紹介します。
からだを読む
20年くらい前の古い本ですが、大好きな本の1冊です。
養老孟司先生の『からだを読む』は、人体について、その構造や機能から、
人間の社会や文化までを広く論じられています。
口から肛門までの消化器官を「管」と捉え、その構造や機能について説明しています。
また、脳について、その形状や大きさ、
そして、人間の思考や行動との関係について論じています。
本書は、人体について、深く知りたい人だけでなく、
人間の社会や文化について、新しい視点を得たい人にも、おすすめの1冊です。
人体の構造や機能は、人間の社会や文化に大きく影響を与えてきました。
直立二足歩行は、人間の脳のサイズを大きくし、私たちの思考能力を向上させました。
手の自由度は、私たちの道具を使う能力を向上させました。
食道と気道の話が大好きで、
誤嚥についてわかりやすく説明されています。
神様が人を造った時、2つのミスを犯しました。
その1つが誤嚥の問題です。
人間は気道と食道が交差しています。
犬や豚の気道と食道は立体交差しています。
誤嚥をする心配はありません。
解剖学的に人はなぜ、誤嚥をしてしまうのかが詳しく書かれています。
目からウロコのとても面白い本です。
お正月に、鏡開き。日本文化とお餅。
嚥下機能が低下する高齢者はお餅を食べる機会が増える年末年始は気をつけましょう。